特別支援学校の教員に向いている人とは?元教員が実体験をもとに徹底解説!

学校現場
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こんにちは。
5月が近づいて花粉症を感じず嬉しい気分の
きくみちです。

皆さんは特別支援学校をご存じですか。

「特別支援学校とは、心身に障害のある子どもが通う学校のことです。特別支援学校では、子どもの自立や社会参加に向けて、自分自身で考えて行動を選択できるようにしたり、生活や学習で困る場面を解決できるよう、指導と支援をおこないます。

引用元:特別支援学校とは?入学条件や授業内容、卒業後の進路などを解説|LITALICO

近年、特別支援教育の重要性が高まっています。
少子化の中、校舎を増築する学校があるくらい
生徒数が増えている場所もあります。

「特別支援に関わりたいけど、自分が教員に向いているか不安」
という方もいらっしゃると思います。

今回は実際に特別支援学校で働いた経験のある筆者が
実体験をもとに特別支援に向いている人の特徴をお伝えしようと思います。

特別支援教育とは?

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特別支援教育の説明として文科省が以下のように記しています。

障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援するという視点に立ち、幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善又は克服するため、適切な指導及び必要な支援を行うものです。
引用元:特別支援教育|文部科学省

ちょっと難しい言い方で頭に入ってきにくいですね…

簡単に言うと、
障害のある児童生徒へその子の課題によりそった支援をして、社会的自立を目指す
ということです。

特別支援教育の対象として、

  • 発達障がい
  • 知的障がい
  • 肢体不自由
  • 視覚、聴覚障がい

などの児童生徒が挙げられます。

分類上、特徴別に書いてはいますが、
1つでなく複数併せ持っている子どももいます。

特別支援学校の種類としては、
知的障がいを専門にしている学校、
肢体不自由を専門にしている学校、
がほとんどの割合を占めています。

特別支援学校と普通の学校の違い

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ここではイメージしてもらいやすくするために、
一般的な学校と、特別支援学校を比較して
どのような違いがあるかみていきましょう。

(一般的な学校の中にも特別支援学級というクラスが置かれていたりしますが、
今回は分かりやすくするために、学校単位で説明します。)

授業の仕方

一般的な学校では、
授業と言えば1クラスの児童生徒全員が
1人の先生から教わったり、同じ作業をします。

対して特別支援学校では、
1人から数人の少人数で授業を行います。

特別支援学校の1クラス自体が少人数なので、
授業によっては2クラス合同で行われたりもします。

授業の内容

一般的な学校では、
学年に応じた授業内容を受けることになっています。

どんな内容を学習するかは、
文部科学省が発行している学習指導要領に書いてあります。

対して特別支援学校では、
その生徒の発達段階に応じた授業を行います。

どのようなことをやるかは学習指導要領に大まかに書いてありますが、
細かいことは生徒の実態をみて決めることになります。

「自立活動」の時間

一般的な学校では、
教科によってやることが年間で決められています。

対して特別支援学校では、
時間割の中に自立活動と呼ばれる時間があります。

自立活動の時間に行われることは、
個々の生徒によって異なります。
その生徒にとって、学習・生活上の課題を乗り越えるため、自立に向かうための学習・活動の時間になります。

特別支援学校の教員に向いている人の特徴

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ここでは、実際に筆者が特別支援学校で働いた経験から、
特別支援の教員に向いている人の特徴を挙げていきます。

ここで紹介するもの以外にもいくつかありますが、
現場で経験しないと気づきにくいこと、
その中でも筆者がより大切だと思ったものを中心に書いていきます。

子どもの反応に一喜一憂せず、必要な支援を冷静に行える人

一般の学校で児童生徒を相手に授業や生徒指導をしていると、
相手の反応を見て言葉を考えたり対応を変えたりすることは
よくあることです。

しかし、特別支援学校の場合、
児童生徒の反応は、教員のはたらきかけの鏡にはなりにくいと思います。

障がいの種類や重さによって、
同じことをしてもどういう反応があるかは変わります。

また、その時の体調や気分によっても
受取方が大きく変わったりします。

計画通りにいかないことは日常茶飯事です。
(むしろ少ないかも…?)

そんな場合でも、その子に必要な支援や対応をし続けることが求められます。
それができる人は、特別支援の先生に向いています。

チームで協力しながら、複数の生徒を支援できる人

特別支援学校は、1つのクラスで数人の生徒と、数人の教員で成り立っています。
一般的な学校のクラスと違い、1クラス1教員ではありません。

教員がチームになってクラスの児童生徒を支援します。
そのために、チームで個々の対応を話し合って統一し、
子どもの状態も複数の目で見て情報共有をします。

1人じゃなくて心細くない反面、
他の教員と足並みを揃える場面は多くなります。

ワンマンでなく、協力すること、お互いを思いやることができる人は、
特別支援の先生に向いています。

常に新しい知識を学び続けられる人

障がいの種類や程度は多岐にわたります。

長年特別支援教育に携わっている先生でも、
年によって全く違う障がいをもっている児童生徒の担任になることは多いです。

そのために、特別支援に携わる先生には、
常に障がいや対応について学ぶことが求められます。

特別支援学校では、一般の学校に比べて、研修の時間が多く設けられています。
(だいたいは生徒が下校した後の放課後に行います。)

また、医療的ケアと呼ばれる支援が必要な児童生徒もいます。
医療の知識や、関連する薬の知識なども、担任する子どもによっては必要になってきます。

そういったことを学び続けることが苦ではない人は、
特別支援の先生に向いています。

体力に自信がある人

これは特別支援学校に限ったことではないですが、
体力がある人は重宝されます。

知的障がいの学校では、
生徒が外に飛び出すことがあるので、
体を張って止める必要があります。

肢体不自由校では、
車椅子から乗り降りするときなど、
児童生徒を抱えることも多いです。

力仕事になることが多いので、
体力はあればあるほどいいです。
(体力に自信がなくても先生にはなれます!あくまでプラスになるということです。)

まとめ

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以上をまとめると、特別支援学校の先生に向いている人は、
毎年(あるいは毎日)新しい状況にその場で対応することができる人、
なのではないかと思います。

スキルも大事ですが、
日々の積み重ねや臨機応変な対応が重要になってきます。

年々需要が増えている特別支援学校(特に知的障がい)の先生に
少しでも多くの人が興味をもってくれると嬉しいです。

今現在お仕事をされていて、
教員への転職を考えている方は、
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