こんにちは。
お米の価格が上がっても毎朝白米を食べています、きくみちです。
「最近教員の残業が多いってよく聞くけど、実際どうなの?」
と思われる方も多いと思います。
今回は、教員の残業代にまつわる制度や現場の実態、そして時給に換算した場合の残業代について解説していきます。
今回は小学校の場合を例に紹介します。
教員に残業代が出ない理由|「給特法」とは?

まず知っておきたいのが「給特法(正式名称:公立学校の教員の給与等に関する特別措置法)」です。この法律により、公立の小・中・高校(+特別支援学校)の教員には原則として残業代が支払われません。
給特法では、教員の職務が「勤務時間内外を問わず、包括的に評価されるべき」とされ、
残業代の代わりに「教職調整額」として基本給の4%が上乗せされます。
たとえば月給30万円の教員であれば、月1万2千円が残業代の代替として支給されている計算になります。
なぜ4%なのかというと、給特法が成立したときの教員の平均残業時間が8時間程度だったため、
お金に換算すると基本給の4%だったという理由があります。
しかし実際の労働時間を考えると、この4%では到底カバーできないという声が多く、制度の見直しが求められています。
教員の「残業時間」はどれくらい?

文部科学省が実施した令和6年度の調査によると、
「小学校教員の75%は、勤務時間外に学校にいる時間が月45時間以下」となっています。
令和6年度教育委員会における学校の働き方改革のための取組状況調査結果:文部科学省出典:文部科学省
「思っていたより残業時間が少ないかも」と思われた方もいるかもしれません。
このデータ、「時間外に学校にいる時間」を計測しているだけで、
「残業している時間」の計測ではないです。
つまり、家に仕事を持ち帰って授業準備をしている時間を含んでいないです。
家族がいて帰宅する必要があると、どうしても職場に残れませんからね。
ちなみに、私が小学校教員をしていたとき、
1か月で残業時間が120時間になったときがありました…
(平日朝1時間+夕方3,4時間+土曜日7,8時間)
別の学校でも45時間に収まることは稀でした。
家庭をもっている方への理解がある業界ではあると思います。
子どものお迎えで早く帰ることは勧められていました。
ただ、家庭に影響がない独身教員が、
残った力仕事、単純作業を任されることは多かったです…
教員の朝の様子を知りたい方は、以下の記事もぜひご覧ください。
働き方改革は進んでいるのか?

国や自治体も問題を把握し、働き方改革を進めようとしています。
たとえば、部活動を地域の指導者に委託する「地域移行」や、学校業務の一部を外部に委託する動きなどです。
DX(デジタルトランスフォーメーション)も推進されています。校務分掌(教員に割り振られる学校の業務)で情報担当が置かれています。
しかし、制度の見直しには限界があり、現場の実情と改革のスピードにはまだまだ乖離があります。
部活動の地域移行は、一部の保護者や一部の教員でも否定的にみる人達もいて、
あまり進んでいない印象があります。
校務システムによる業務効率化も、
システムを導入してそれを覚えるまでに手間を要していて、すぐには効果が現れにくいです。
ちなみに、私が勤めていた学校では、
管理職に提出する書類も電子上で完結させるというルールだったのですが、
管理職が老眼でパソコン画面が見にくいから印刷して提出するという状態でした…
教員の残業代を時給換算してみた

ここでは、私が小学校教員だったときの給与で計算してみます。
私が初任の頃、1か月の基本給は23万円程度でした(確か)。
教職調整額が4%なので、
230,000×0.04=9,600
9,600円ですね。
これを当時の平均残業時間80時間で計算します。
9,600÷80=120
120円
1時間働いてもらえるお金が120円!?
そりゃあやってられませんわ。
では、時が経って別の学校に勤めたときでも計算してみます。
基本給26万円。平均残業時間45時間(気持ち少なめ)。
教育調整手当|260,000×0.04=10,400円
残業時給|10,400÷45=231.111…≒231円
ちょっとはましになったとはいえ、最低賃金以下…
教員としてのキャリアに悩んだら、まずは情報収集から

「先生にはなりたいんだけど、残業を考えるとためらっちゃう…」
という方もいらっしゃると思います。
もし教員として働くことを続けたいのであれば、
私立学校の教員になるのも1つの選択肢です。
私立学校の教員は公立学校の教員と違って、給特法の対象ではありません。
一般の労働者と同じく労働基準法が適用されます。
私立学校の教員を目指されている場合は、
以下の転職サービスのご利用をおすすめします。
「EMPS」という私立教員を専門としている転職エージェントです。
自分で求人を探さなくても、条件を伝えれば自分に合った求人を担当者(エージェント)から紹介してもらえます。
登録は無料ですし、特にデメリットもないので、忙しくて時間のない人に特におすすめです。
終わりに

昨今、教員の長時間労働の働き方が問題視されて、改革を後押ししてくれる人が増えたのはいいことだと思っています。
しかし、働き方が変わったかと言われれば、そうではない現状があります。
児童生徒のためにも、少しでも教員の職場環境の改善が進むことを願っています。
他にも教員の働き方や進路について悩んでいる方がいらっしゃいましたら、
ココナラで相談サービスを行っていますので、ぜひこちらをご利用ください。
ココナラの使い方簡単3ステップ(タップ/クリックすると詳細が開きます。)
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個人的には、少しでも多くの方に教員という仕事に興味を持っていただきたいです。
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