毎朝白米に鮭フレークをかけて食べるのが楽しみで朝を迎えている、たーはんです。
今回は、教育学分野に特化した大学院、専門職大学院について紹介していきます。
大学院、専門職大学院とは
多くの人は、高校や大学、専門学校を卒業したら企業に就職する場合が多いかと思います。
それ以外に、大学を卒業した後も、さらに学業を極めたい!という方には、大学のその先の進学という選択肢があります。
それが、大学院、専門職大学院です。
教育学の大学院
ここでは、教育学に特化した大学院の概要を紹介します。
大学編で記載した内容と似た部分もありますが、教育系の大学院は大きく分けて2種類存在していました。
一方は、研究者を目指す人が多い、教育学そのものを深く研究していくタイプです。東京大学をはじめとした旧帝大と呼ばれる国立大学だったり、早稲田大学などの有名私立大学に設置されている大学院などがそのタイプです。ちなみに、大学院の場合、所属の名称が「○○大学△△学研究科~~」と表記されるのが一般的です。
もう一方は、教員養成系の教育学部を持つ大学に設置されている大学院です。教員養成系は、基本的に各都道府県にある国立大学に設置されています。(いわゆる地方の国立大学です。旧帝大と呼ばれる最上位国立大学とは別です。)
ただ、この大学院の一部は、後に紹介する教職大学院へと変わってしまいました。ですので、教育系の大学院(教育学研究科)は、以前より設置されている研究科の数が減ってしまいました。
大学院でのカリキュラム
ここでは、大学院の中でも、修士課程(博士課程前期)の内容について記載していきます。
大学を卒業後、または大学を卒業して就職した後に、大学院へ入学する場合、基本的に2年間で修了(卒業)するように、カリキュラムが組まれています。
2年間で修了するのに30単位が必要になります。大学を卒業するのに必要な単位が、124単位なので、とても少ないように感じますね。
しかし、大学とは違い、授業1つ1つの内容が濃くなり、事前準備に時間がかかることが多くなります。また、私が所属していたのは、(今はなき)教員養成系の大学院でして、そこでは、必要単位の30-50%が、修士論文の執筆に関する授業のものでした。(残りの50-70%が、教員免許をランクアップさせるための授業でした。)(教員免許の種類については、後日別記事にします)
修士課程では、カリキュラムの半分かそれ以上が、所属する研究室の先生が関わります。そのため、担当の先生とのコミュニケーションだったり、担当の先生の考え方によって、院生として修士論文を仕上げるまでの大変さが決まります。(私の場合、とってもゆるーく2年間を過ごしました。その分自分が積極的に活動できました。)
大学院生の辛さを揶揄する表現として、
「入学」を「入院」
「修了」を「退院」
というものがあります…
院生である期間は病んでしまう期間という意味です…
教育学界ではあまりないかとは思いますが、理系の院生では、一日中実験をするため、仮眠室に寝泊まりしている、というケースも少なくないです。
教職大学院とは
今(2022年3月)から5,6年前を境に、多くの教員養成系の大学院の課程に「教職大学院」という教育分野の専門職大学院が設置されました。カリキュラムは全くの別物と言っていいほど違いがあります。
一言で言い表すと、「研究か実践か」という言葉がしっくりくると思います。
通常の大学院では、教員養成を目的とはしていますが、学問について探求を深め、論文を執筆して学を修めるという課程です。
しかし、教職大学院は、ほとんどが現場の学校で活かすためのスキルアップに焦点を置いています。なので、論文執筆はなくなりました。代わりに、学校での実習が増えました(新しく加わりました)。そのため、自分で授業を選んで時間割を組むというよりも、予め設定された授業を履修するというイメージが強いです。
教職大学院の存在意義
実は、この教職大学院には設立前から様々な批判がありました。
(ちなみに、私が所属していた研究室の先生が、教職大学院のトップになる人事でしたので、私は設立の際に、大学の非常勤職員として、資料をまとめたり書類を作成したり等、設立に携わっていました)
詳しくは、別記事で記載予定ですが、大きく2点あります。
1点目は、教職大学院より前に多く設置されていた会計や経営といった分野の専門職大学院が定員割れをしており、専門職大学院は本当に成果が出るのかという批判です。
2点目は、学校現場の問題が教員のスキルアップで解決するものなのか、といった批判です。
私個人の意見でもありますが、教員数の不足を始めとした教育予算の配分を問題にしないで、教員個々のスキルの問題として話しを進めることは、中央省庁の責任転嫁だと思います。
皆さんは、いかがお考えでしょうか。
最後に
いかがだったでしょうか。
大学だけでは物足りず、もっと専門的に学びたい、と思われる方もいらっしゃると思います。今回の記事が、そのような方々の助けになれれば幸いです。
また、現役教員の方の学ぶ機会として、「長期研修生」という制度を設けている大学もあります。これもいつか記事にしたいなと思っています。
また、私が実際に大学院生だったときに経験したことを書いた記事もありますので、よければご覧ください↓
今回の記事についてご質問ございましたら、お問い合わせフォームよりご入力ください。
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